実行ファイルのテスト

example ファイルの実行方法

ここでは、PHITS-UDMをコンパイルした時 と同様に、PHITSフォルダのパスを以下のように想定する。

PhitsFolder=/Users/you/phits330A/phits/

PHITS-UDM をコンパイルした際にダウンロードしたフォルダ内の examples/ フォルダに移動する。

cd ${PhitsFolder}/phits-udm/examples

その中の 01/ フォルダに移動する。

cd 01/

その中のインプットファイル (main.inp) を先程コンパイルした実行ファイルで実行する。

例)Mac, gfortran でコンパイルした実行ファイルの場合。

../../../phits_MacGfort-udm < main.inp

または

${PhitsFolder}/phits_MacGfort-udm < main.inp

成功すれば例えば以下の画像ファイルが生成される。part = 900000 で表される粒子はユーザー定義粒子であり、part = nu_e はユーザー定義粒子から崩壊して生成された電子ニュートリノである。

1_flux_xz.eps
2_production_energy.eps
3_decay_energy.eps


example ファイルの解説

ダウンロードした sample-code-1/ 内に、ユーザー定義ファイルのサンプルが格納されていた。

$ ls ${PhitsFolder}/phits-udm/sample-code-1/*

udm_Manager.f90
udm_int_sample1.f90
udm_int_sample2.f90
udm_part_sample1.f90
udm_part_sample2.f90

ユーザー定義相互作用は udm_int_*.f90 に、ユーザー定義粒子は udm_part_*.f90 に記述される。 これらのユーザー定義ファイルの作成方法の詳細は、[PHITS-UDM の使い方] などを参照。

  • udm_int_sample1.f90

    電子または陽電子と原子との相互作用を定義したサンプルファイル。電子または陽電子から、ユーザー定義粒子が放出される相互作用が定義されている。

  • udm_part_sample1.f90

    質量 50 MeV、寿命 0.1 ns の中性粒子を定義。 2または3個の電子ニュートリノに崩壊する。(非物理的だがわかりやすさのため)

  • udm_Manager.f90

    利用したいユーザー定義ファイルのモジュール名を列挙するマネージャ・ファイル。

  • examples/01/main.inp

    \(2 \times 2 \times 10 ~{\rm cm}^3\) の水ターゲットに電子ビームを打ち込み生成される新粒子(kf-code = 900000)を観察する。

    • 1_flux_xz.eps

      ターゲットで発生する電子、陽電子、光子、新粒子のフラックス。また、新粒子の崩壊で生じる電子ニュートリノ(kf-code = 12)のフラックス。

    • 2_production_energy.eps

      生成される新粒子などのエネルギー分布。

    • 3_decay_energy.eps

      新粒子の崩壊で生じる電子ニュートリノのエネルギー分布。