PHITS-UDM
PHITS-UDM (User Defined Model) は、PHITSに新しい相互作用と粒子を組み込める拡張機能です。
以下の2つのセクションが導入されます:
[ user defined interaction ]
[ user defined particle ]
また、組み込みに使用したオリジナルのソース・コードを 公開 することで、他のユーザーがそれを利用することができます。
[ user defined interaction ]
ユーザーは、組み込みたい相互作用の断面積、分布、そしてそれを引き起こす入射粒子を、テンプレート化された fortran コード に記述します。そのコードと共に PHITS を再コンパイルすることで、その相互作用が組み込まれます。
テンプレート化された fortran コードは、最大限簡単化されています。詳しくは、[サンプルコードの解説 / ユーザーコードの作り方] を参照。
現在のバージョンでは、以下の入射粒子が対応しています。(他の粒子の場合でも希望があれば気軽に教えて下さい。)
光子
電子、陽電子
ミューオン
ニュートリノ
ユーザー定義粒子
[ user defined particle ]
ユーザーは、ユーザー定義粒子の質量、寿命、崩壊パターンを、テンプレート化された fortran コード に記述する。それを用いて PHITS を再コンパイルすることでその相互作用が実装される。
ユーザー定義粒子の kf-code
として
\(900000 \leq |\text{kf-code}| \leq 999999\)
が利用できる。その kf-code を tally セクションの part
や source セクションの proj
において使用できる。
PHITS に既存の粒子(ミューオンなど)の崩壊パターンの追加や、寿命の変更も簡単かつ柔軟に行える。
共同研究者:安部 晋一郎 (JAEA)、岩瀬 広 (KEK)